2009年9月28日月曜日

ジャンク屋で買い物 その2

駆け引きとバカシ合いの楽しいジャンク屋は次第に消滅しました。
場末の町(電気・電子部品に関して東京の場合秋葉原以外は場末だ)にいくらかは残ったのですが次第に消えて行きました。
新しいスタイルのジャンク屋が現れたのです。
くだんの店は、小物部品を得意としていたのですが、部品の規格表を付けたり使い方の説明を付けたりして売り出したのです。
部品はチャント袋に入れ、綺麗なジャンク屋が秋葉原に現れたのです。
最初の頃は「格好いい商売しても行き詰まる」とも云われてました。
今でこそインターネットで調べれば部品の規格や使い方は一目瞭然。しかし当時は高いお金を出して規格表を買うしか方法がありません。
規格表を売るのを得意とした出版社もあったのです。そんな時代背景が応援したとも云えます。
古びたアパートの一角で、通路や路地をゴミだらけにして商売をやってたこの店。
解体部品が中心のジャンク屋路線を、少し修整した小物部品が得意で気の利いた半導体を多く扱っていました。半導体部品には簡単な規格表と使い方が必ず付いて来たのです。
アマチュアの“電子技術者”には解りにくかった新しいジャンルの半導体、説明付きで大いに助かったのです。
真空管と違い、すぐに壊れる半導体は多くのアマチュア電子技術者には扱いにくかったのです。使い方が解れば時代の波に乗りたい好事家には渡りに船と大人気です。
秋葉原の中心街?に出した店はあっという間に大繁盛です。
電子技術に詳しい学生をアルバイトに使い怪しげなキットを売り出したのであります。
ジャンクの組み合わせですから値段も安い!
それらはかなりレベルも高く組み上げられない人も多かったのですが刺激的でした。
誰でも作れるはずのキットです。
しかし、「誰でも出来ると思うなOOのキット」の陰口をたたかれながら、OOのキットをうまく作れるようになれば一人前と云われるほどにその人気は天井知らずでした。
ジャンク屋がベンツに乗っている(多分今でも)と知る人ぞ知る有名な話し。
OOキットのジャンク屋はいつの間にか正規の部品屋と思う人も多くなっています。
もっとも、秋葉原の部品屋の殆どは正規品とジャンク品をうまい具合に混ぜて売ってるようですが。
この店の流儀を真似した店、独自の販売方式を開発した店、ジャンク屋とは見えないバッタ品を売る店(ジャンクとバッタは違うのか???)いろいろ現れてその多くは気がついたら消滅しています。
昔ながらのジャンク屋は何軒かは残っていますが売ってるモノが大きく変わっています。

2 件のコメント:

カメラのムラキタ さんのコメント...

僕もエフさんのようにジャンク屋さんを探したこともありましたが、
殆どがつぶれた跡しかありません。
正規品を売っている店でしか買えない時代なのでしょうか。

エフ さんのコメント...

そんなことはありません。むしろ正規品が買えない状況です。
『もっとも、秋葉原の部品屋の殆どは正規品とジャンク品をうまい具合に混ぜて売ってるようですが。』
と文中にある通りです。正規品と思ってるモノがジャンク(バッタ品、金融品)であったりします。
『新しいスタイルのジャンク屋が現れたのです。』と書いてありますが、ジャンク屋の形態が変化しているのです。解体品を売るだけでは商売にならないのでしょう。