2014年5月16日金曜日

充電制御システム

最近の車には『充電制御システム』と云うのが組み込まれているらしい。
私には聞きなれない言葉でしたが、それを理解するウチになんだ昔やってたことだと気が付きました。
特許を取って置けば今頃巨万の富が転がり込んだかもしれません。

私の場合停電時でも使用可能な無線機の独立型電源としてAC電源(商用電源)のバックアップが付いたソーラシステムとして考えたものです。
このシステムについてはその昔、モービルHAM誌に書きましたがもう忘れかけていました。
一般的にバッテリ電源は使用前に100%充電状態、あるいはそれに近い状態にしておくのが常識的なことですが、ソーラシステムの場合、AC電源で100%充電してしまったらソーラ電源で充電はできないことになります。
いつ発電するか解らないソーラ電源の充電スペースを残しておく。そうすればお日様が出たとき充電できACの節約になるのです。
最近の車に付いている充電制御システムは全くこれと同じ考え。
ガソリンを使うオルタネータの電力で必要最低限を充電しておき、残りの充電スペースはエンジンブレーキを使用したときに生まれる回生充電等に取って置きます。その分ガソリンの節約になるのです。
最近の車バッテリ周りには見慣れない部品が!

当時はだれも見向きしなかったようですが、最近は自動車メーカやバッテリメーカがこぞって研究、採用、しています。 
しかしこれはバッテリにとっては充放電の繰り返しが多くなり過酷な使い方となります。バッテリメーカはそれに対応する高性能バッテリを開発しその効果を上げているようです。

最近はひところより騒がれなくなりましたがキャパシタ(電気2重層キャパシタ)*の併用も効果的と思います。
* キャパシタは欧米では蓄電器のことをキャパシタと呼ぶのが通例で日本ではコンデンサと呼ばれることが多い。そして日本では電気2重層原理を使った大容量蓄電器(コンデンサ)をキャパシタと云うことが多い様です。

現実にキャパシタを搭載した市販車両も有り、これによってHV(ハイブリッドシステム)車両に近い燃費性能を持つ車もあるようです。

何故この話をしたかと云うとネットの記事に『車載無線機を付けたら電圧低下でうまく動作しなかった』と云う記事を見たからです。
その記事をよく読むと余った電源ケーブルを切らずに束にして繋いであったり電圧降下の発生しやすい別の条件が有ったことがわかりました。直流電源として使われる12V系の電源は配線抵抗の影響が大きく結果として電圧降下が大きくなります。
大電力用の配線は必要最小の長さで太めの電線を使用する必要が有ります。
と云う訳で充電制御システムとは関係ないかと思われますが無関係ではなさそうです。

充電制御システム搭載車のバッテリは通常 『満充電状態では無い』 コトを理解しなければならないのです。バッテリの電力量は次回エンジン起動に必要な量しか蓄えていないと考えるべきです。
満充電でないとバッテリ電圧も若干低めであることが予想されます。
補助バッテリを単に並列接続しても満充電になる訳ではないので電力量がどれだけ増えるかは疑問です。
つまりエンジン停止中は電圧が低めで無線機など大電力装置の使用は要注意です。

私の車の電圧を測って見ました。(HONDA vezel HV)大きな負荷として取りあえずヘッドランプを点けて見ました。短時間での結果ですが次の通りです。
ACC      on    12.5V  
ACC LAMP on       12V
EGN      on    14.5V
EGN LAMP on    14.5V
最初はエンジンを掛けないでACCswのみonにしてパワーアウトレットの電圧のみ測定。
次に前照灯を点灯。
次にエンジン起動して電圧測定。次に前照灯を点灯。
* ACCからEGNswを入れるとアウトレットの電源は一時的にoffになります。

この車はアイドリングストップが有りますのでその時の電圧変動をを測定したかったのですが一人では危険なのでやっていません。実走行の感じではアイドリングストップの状態からスタータが回った時の電圧低下は感じられません。
推測ですがスタータは動力用の別バッテリで起動しているように感じます。 
しかしながらアイドリングストップ状態で停車中無線機などを使用した場合満充電で無いバッテリの電圧はどうなるでしょう。気になる所です。
多分、バッテリの電圧低下を検知して自動的にアイドリングストップは解除されエンジンが起動すると思われます。
この車にはまだ無線機を取り付けていませんが、HV車のインサイト(FM10W機搭載)では不具合を感じたことはありません。
いずれにしても無線機など取り付ける場合は常にバッテリの状態を確認する必要が有ります。走行中のエンジン停止や起動不良は重大事故につながる危険が有ります。
ご注意ください。



    

2014年5月6日火曜日

駐車場屋根の補強

我が家の駐車場にはちょうど10年前に作った屋根が有ります。
雪の少ない土地柄、木造でもスッキリした感じに作ったつもりです。
いまでも活躍している・10年前に作った駐車場

http://park15.wakwak.com/~ja1cvf/diy/loof/loof.html
こちらも参考にご一読ください。
車の出入りを妨げないようにせり出しのつり屋根が特徴です。雪が少ないと云いっても全く降らないわけではありません。それでも10年間何事も無くその機能を発揮してくれました。
ところが今年 2014年 2月、関東の記録的大雪にはつぶれることを覚悟する状況になってしまいました。
それでも何とか耐えて実害は発生しませんでした。ご近所には気の毒な方も多数おられます。

積雪量は約20㎝、この程度では自信もって?耐えていたのですが、雪が終わるころ雨に変わりシッカリと水分を含んで急激に重くなったのです。
柱はたわむこともなく充分に機能していたのですが、屋根の中央部はおよそ30mmも下がっていました。限界を超えている状態です。
弱そうに見える吊り屋根部分は全く問題ありませんでした。
此の屋根の強度試験は 『梁にぶら下がってたわみ具合を見る』 と云ういい加減なものですが、それでも10年は耐えることが出来ました。
今回の大雪では梁のたわみが目視でハッキリわかるレベルでした。
この駐車場の屋根にはもう一つの欠点が有ります。
見た目も多少気にして作った屋根枠が災いして、雪下ろしができない構造です。雪国の方には想像できないかもしれませんが雪がやんで一日たてば殆ど溶けてしまうのが通例です。
その油断が今回の騒動になったのです…雪下ろしが出来ればそれほど心配なかったのですが。

あと10年持たせるには
◎ 梁の強度不足を補うために2X4材の梁を2枚張りにする。上下2段の梁組は大変なので単純な横張り合わせです。
◎ つり屋根の全体を支える屋根枠強度を維持するために簡便なツッカエ棒を設置する。
◎ その他締結部分の強度確認。木材の歪みが随所に見られました。
これらを確認していましたらとんでもない所に異常が現れていました。
基礎に異常が →→→
拡大・ブロックに亀裂が
* 写真をクリックすると拡大されます。
柱の基礎が浮いているか?
柱の基礎近くのブロック塀に亀裂が入っています。この柱は吊り屋根先端の荷重が変換されてこの基礎部分で柱に対し引き抜きの力が働きます。
柱が抜けると入口部分の屋根が崩落することになります。
冷静に考えれば柱付近に降った雪の重力荷重と吊り屋根部分の引き抜き荷重はベクトルが逆で差引出来ますから大きな荷重にはなりません。
隣地との境界にあるブロックには亀裂や傾斜異常は見られず手前の2段積み部分のみの狂いと判断し、ブロックの傾斜や塀の裏側にある屋根柱の基礎との兼ね合いには亀裂や歪みも無いので改修の必要は無いと判断しました。
今回の変更で入口付近にツッカエ棒を立てるコトにしたのは、このことを踏まえての結論ですが全荷重に対して柱強度の補強にも留意した結果です。問題ないと思いいますが気になります。

体力も低下してきましたので無理すると屋根は治っても自分が壊れますのでのんびり作業しています。
この辺りは1X4と2X4の張り合わせです。部分的に2X4と2X4の張り合わせにしたところが有ります。
追加した部材は薄緑色に見えます。
*薄緑色は防腐剤の色です。
透明だったポリカーボネートの波板も10年もの年月で透明感は全くありません。
完成した様子はほとんど変わりません。

今回の改造で大きく変わったのは屋根のせり出し部分に2本のツッカエ棒を設置しました。
これは車の出入りに邪魔になりますので普段は屋根の懐に跳ね上げて置きます。左側用のツッカエ棒が屋根の下に見えます。
右側は殆ど邪魔になりませんので、立てたままになるか・・・
左側(道路側)は立てるとこんな感じです。下部はゲートフェンスの柱(可倒式)に固定できるようにしてあります。
部外者が不用意につかまっても動かないためです。最先端に柱が無いのはこれらの兼ね合いから位置決めをしているからです。

ほとんど意味のないことですが、お遊びで梁のたわみが判るゲージを付けて見ました。
梁の脇に水糸を貼ってあります。その中心部分には目印の釘を打ってありますが下手な写真では見えません。
水糸は梁の両端で固定されいますので梁が荷重によりたわむ(中心部が下がる)と釘と水糸が離れます。具体的な荷重量は判りませんけど!!
これらの改良でかなり安心感は増えました。しかしながら最近の気象の変化が一番気になります。