テスタのことを『VOM』あるいは『VOMメータ』と呼ぶことがあります。
これは、V・電圧(ボルト)、O・抵抗(オーム)、M・電流(ミリアンペア)、のコトです。つまりこの3種類の要素が計れるものをテスタと云うのです。
気になるメータで抵抗を計ることは出来ました。
いよいよ電圧計と電流計です。
本来はメータの内部抵抗を知って計算するのですが、実際には内部抵抗を正確に知ることはかなり難しいです。
うっかりテスタやブリッジなどで測定するとメータを壊す危険があります。
また、必要な倍率器や分流器の値が求められてもそれを造ることがまた大変です。
その辺は割り切って考える方がお勧めです。
『気になるメータ』は抵抗測定の時、可変抵抗を直列に入れて1kΩになれば1Vの電圧を加えてフルスケール・1mAを示すことを確認済みです。
仮に15Vの電圧計にしたければ全体の抵抗値が15kΩすればよいことになります。同じように考え、5Vの電圧計なら5kΩです。
この電圧計は測定時に1mAの電流が流れます。この様なメータの内部抵抗を 1kΩ/V と表記します。
* 1kΩ/V 1V当りの内部抵抗
これは動作中の回路電圧を測るにはあまりにも低い値です。つまり回路に与える影響が大きいと云うことです。
このことは最初にも触れましたが省電力化が進んだ電子回路ではテスタを繋ぐことによって回路の動作点が狂い正しい測定が出来ません。
最近の標準的なテスタは 20kΩ/V です。メータ自体は50μA以上の高感度メータを使っていることになります。
電流計も同様に考えると 1kΩ(メータ+可変抵抗)の状態では1mAの電流計ですが並列に抵抗を入れて合成抵抗が200Ωになれば5mAの電流計になります。15mAの場合は66.66Ωです。
電流計は回路に直列に入りますから、この様な使い方ではフルスケールで1Vの電圧降下が有ります。
回路の工夫で多少電圧降下分を小さくすることはある程度可能です。
このメータには 交流電圧計 のメモリもあります。
0.5Vとか1.5Vのメモリです。
流石にこの様に低い電圧を整流器だけで読むのは交流の電源電圧以外困難です。
交流電圧計は電圧の低い方でメモリが詰まっています。ダイオードの特性によるものです。また、周波数や波形によっても誤差が出ます。
いい加減に作ると気休めにもならない誤差の多いものになってしまいます。
今回は簡易型テスタの限界と、あきらめます。
アンプなどを使わず1mAのメータで作るテスタの限界が見えてきました。
実際にはテスタをいくつか持っています。
テスタと同じものを作る必要はないのかも知れません。
実験の時回路の動作状態を知ると云うより電源や負荷変動の監視用にした方が良さそうです。
そんな方向付けが見えてきました。
こんなコトを考えてるのは結構楽しいです。そして行動に移り面白いものが出来るか?
実際に作り始めて行き詰まってやめてしまうことも度々!!
しばらく経っても何もなければ投げ出したと思ってください。
今まで作ったゴミは数知れず・・・
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