典型的な『老人性白内障』と云われ眼球の水晶体を入れ替える手術です。
3年ほどさかのぼりますが車の運転免許更新手続きの案内が来まして、高齢者講習が必要になり教習所へ出向きました。
講習そのものは簡単であまりにも形式だけと云う感じで終了しました。
しかし、視力検査を受けてとんでもない判定が出たのです。
『視力が低下してこのままでは通らないかもしれません』
免許は眼鏡使用で受けていますので 『またメガネを取り換えなきゃ』 と軽く考えていたのです。
メガネ屋さんで検眼したのですが、『視力が上がりません。眼科で検診を受けてください』 と云われさらに 5年前の免許更新を思い出しました。その時もメガネを買い替えたのです!
普通メガネを調整するときは視力1.0程度に合わせます。その時 『0.9より上がらないです』 と云われたのです。別に困ることもないのでそのまま済ませていたのです。
運転免許は普通車の場合、両目で0.7以上です。
そして前回(3年前)の更新です。
眼科の検査では
『白内障なのでこのままでは0.7ぎりぎりです』
『ちょっと厳しいけど受かると思います』
『体調の良いとき更新手続きやってみたら!』
と不安な返事。 それでも何とか合格したのです。
それから3年。 高齢者の免許期間は3年です。 秋にはまた更新手続きの案内が来るでしょう。
時々眼科へ行って検診を受けて進行を遅らせる薬を頂きましたが着実に進行していたようです。
流石にこのままでは不合格の確率が高いです。
白内障の場合眼球の水晶体を人工のモノに交換する手術をすれば視力の回復が期待できるようです。
手術については友人などからいろいろ情報を集めていましたがいざその時期が来ると迷いも生じます。
手術には効果もありますがリスクもあります。通常生活に困らないレベルで手術を受ける人は少ないようです。運転免許の一件が無ければ日常生活ではさほど困りません。
知人の話では迷うことなしに手術を受けるべしと勧める人が多い。
手術は簡単でもその前後のケアはかなり大変らしい。 通院も付き添いが必要になる。 いろいろ考えると入院手術の方がよさそうだ。
しかし、眼科先生の話を聞くと現在健康保険では通院手術が通常とのこと・・・術後ケアの心配がない入院手術をしたいのだが・・・
一年ほど前、義兄が大手の病院で入院手術を受けたので様子を聞いてみました。
地元の眼科で紹介してもらい入院手術を受け無事終了したのです。
早速その眼科の門を叩きました。
お決まりの検診を受け先生からの結果は・・・
・ 生活にはさほど困るレベルではないが免許更新には限りなくダメである。万一不合格になると免許が厄介なことになる。
・ 手術は他の合併症が無い場合、保険診療では通院手術になるとのこと。義兄は大病しているので入院手術となった。
・ 3か月待ち程度で 有名な・赤星隆幸先生執刀の手術を受けられる病院を紹介する。
赤星先生は、白内障手術では有名な秋葉原・三井記念病院の眼科医長で白内障手術の権威と云われる先生で私も名前は知っていました。
いろいろ話を聞いて迷っていても仕方が有りません。病院を紹介して頂くことにしました。紹介先は三井記念病院ありません。
4月8日(予約日) 訪ねてみると三井記念病院のすぐ前。ちょっと気になりますね!!
患者の多さ、綺麗さ(衛生状態の良さ)、スタッフの説明の明確さなど、OKと判断し話を聞きました。患者はすべて別の医院からの紹介で飛び込みは無いようです。
驚いたことは、三井記念病院からの紹介状を持った患者もいます。
問診、簡単な検査、血液検査、を受け手術日までの検査段取りが言い渡されました。
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説明に使われたイラスト |
【眼内レンズの選択】
この手術で一番のキモは眼内レンズの選択です。白内障は眼球内の水晶体が曇る病気です。この水晶体を人工のレンズに交換します。昔は大変な手術でしたが赤星先生が開発した手術法で日帰り手術が可能になりました。
このレンズ交換は一回しかできないようです。そのため交換レンズは慎重に選ばなければなりません。しかしみんな初めて手術を受ける人なので選択に迷います。私は先生のお勧め通り1m以内の単焦点レンズを選択しました。実は紹介元の先生は3~4mの単焦点を勧めたのです。迷いましたが今までとあまり変化のない環境を選びました。焦点が長い方が術後のメガネ調整は楽なようです。
最近は多重焦点の眼内レンズもあります。費用の問題もありますが人生の長い若い方にはお勧めだと思います。上手に選べば術後のメガネは無くても普通の生活ができるかと思います。そのためには当然のごとく執刀者の技術が要求されると思います。
費用も気になります。
健康保険が適用されますから安い自転車一台の値段と変わらないモノから高級自動車一台分の費用が掛かるものまで大きな違いが有ります。
先生と相談してよく考えましょう。
6月18日手術日です。
それまでに紹介元の先生に報告のため受診。 治療方針などがすでに連絡されているようでした。
手術の1週間ほど前から点眼薬など使用し健康管理をします。
《細かい数値には記憶違いが有るかもしれません》
手術当日は距離的に帰宅は困難で翌朝も検査が有るので近隣のホテルを予約。
点眼薬を指示通りに使用。患者により使用方法が異なり看護師が適宜検査に来ます。
手術は術前、術後のケアに時間を要するものの手術そのものは数分で終わります。
手術の苦痛は眼球固定?の圧迫痛が有りますがすぐに解放されます。
水晶体交換のための切開幅は約2㎜で縫合はしないようです。(症状により切開幅は違いが有る)
片目が終われば引き続き反対の目を始めます。
多くの眼科では数日の間隔を開けるようですがこの病院は一回で両目を施術します。
術後、麻酔が効いてるせいか歩行には多少のふらつきが有りますが一人で歩行も出来ます。ちょっと見えにくいですがちゃんと見えます。ホテルは近いですが歩行中の危険性を考慮してタクシーの利用を勧められます。
6月19日
朝起きて、見えるけどピントが甘くぼやけてます。 電球を見ると球の周りにぼやっと傘がかぶった感じです。
タクシーで病院へ。 チョイ乗り¥410
診察の結果、腫れの引きが悪いので点眼薬の追加。 21日追加検診の予約。普通は1週間後で良いのだが。 不安です。
6月21日
見え具合はピンボケです。これは腫れの影響。
飲み薬、点眼薬など7種類。 1日6回大変な作業です。
回復が遅れ気味です。 町の景色が明るく、コンピュータも良く見えます。 白いものが真っ白に見えます。まぶしいくらいですがハッキリして来ました。
6月24日 6月25日
いろいろ禁止されていた生活条件が解除されました。
保護用ゴーグルの使用が解除、水で洗顔、洗髪、が解除。 電動歯ブラシ、剃刀が解除(超音波振動がキズに悪い?)
本屋とスーパーに出かけました。 買い物時間も入れ徒歩で往復1時間。 街の景色が明るく綺麗になっています。 しかしピントはイマイチです。明るいものを見たときのカサが消えません。
メガネを調整するのは1か月かそれ以上先になるようです・・・
6月26日 術後1週間
眼圧が高く回復が遅れてますが特に問題なしと云いますが心配です。
来週・7月3日から紹介元の眼科へ!
7月3日
アクシデント発生・紹介元の眼科診療所が移転工事中、休院。
手術を受けた眼科で検診。順調に推移しているとのこと。
7月10日
紹介元、最初に行った眼科・再開で検診。
点眼薬変更です。点眼回数も減りました。
そろそろ新しいメガネの処方箋が出るか?
天気が夏の強烈な日差しになりました。まぶしさ激増です。
メガネの処方箋はお預け! まだ手術の腫れが引かないのでもう少し待つように云われました。
一週間でOKの人も居るらしいが3か月くらいかかる場合もあるとのこと!!
・・・車に乗れない・・・車の運転は1週間の禁止で解除されましたが実際には困ります。
サングラスが必要です。簡易型を購入。
最近は度付や調光タイプなども結構安い。しかし眼球が安定しないので度付きは無理。
焦って買ったサングラスはほとんど使いません。車に乗らなければ要らないのです。
7月18日 術後1か月
点眼薬 半月分処方されました。次の検診は8月1日。
メガネの処方箋が発行されました。ただし使い慣れた遠近用ではなく遠用単焦点です。
車の運転は可能となりますが・・・眼球が安定すれば不要となるのでメガネは簡便なモノを注文しました。いわゆる度付きサングラスです。車専用です。
普通の生活ではメガネ無しで困りません。最近の新聞は字が大きいのでOKです。コンピュータはさすがにちょっと辛いです。解像度を下げ(字が大きくなる)対応してましたが標準でも見えるようになりました。
これからどのように推移して行くか、多少問題点があるようで半月後に眼底検査の予定が入りました。
視力の回復は遅れてる(少ない)ようですが運転免許はクリアできるようです。
回復の遅いグループに入ってしまったようですがあまり心配はしていません。